歯周病の治療について

歯周病の基本的な知識

歯周病の治療について

四つの原則

詳細な治療方法については、あなたの口腔内の診査、診断により、具体的なプログラムを作成し、お知らせいたします。
ここでは、歯周病治療のおおまかな流れとどんな治療でも、これだけはしっておいていただきたい4つの原則をあげることにします。

  • 大部分の口腔疾患は細菌が原因のバイオフィルム感染症です。
  • 慢性疾患であり、コントロールはできるが、完全な治癒はむずかしい。
  • 歯周ポケットから歯石、プラークを完全に除去することは、組織・細菌学的には不可能である。
  • 歯周治療後のポケットは、メインテナンスをしなければ再び感染する。

ブラッシング、フロッシング(パーソナル・プラークコントロール)について

治療をすすめるうえで、まず、口腔内の異常に増殖した細菌を減少、抑制することが必要です。そのために、患者さんご自身によるプラークコントロール、特にブラッシングをかならずつづけてください。
ブラッシングの方法は、詳しくご指導いたしますが、重要な点は

毛先を歯面に斜め45°に当て、細かな振動で歯肉の内側、外側の3面と、咬合面を磨く。

口腔内を一筆磨きの一周しながら、すべての歯を磨く。

以上の方法を1クール(5分を目安)として、口腔衛生度に応じて、クール数を決めてまいります。

歯ブラシの毛先がとどきにくい、歯と歯の間のプラークを取り除く時はデンタルフロスを使用します。

スケーリング、ルートプレーニング(プロフェッショナル・バイオフィルムコントロール)について

専門家によるプラークコントロールとして、スケーリング、ルートプレーニング、歯周外科を行います。
スケーリングとは、歯の表面からプラークや歯石を除去することであり、ルートプレーニングは、歯根面に浸透した菌体外毒素をセメント質、象牙質表層から除去し、清潔で、硬く、滑沢な根面をつくることです。
ともに、治癒を得られやすい環境をつくることを目的としています。また、必要があれば、局所持続性抗生物質のペリオクリン投与や歯周外科の処置をとる場合もあります。